実際に体験した公衆災害の一例~上から工具が落ちてきた編~
2024/09/30
こんにちは。ブログ担当Mです。
先日のブログ(9/25)では、公衆災害防止についての重要性について、実際に行っている名古屋駅のリニア工事での取り組み例と写真をご紹介しました。今回は、実際の事例と法令関係がどのようになっているかをご紹介します。
私が実際に体験した公衆災害の例をご紹介します。原付の運転中、バイクがエンジンをかけたままアイドリングしている状態で、工事中の一軒家(自宅兼事務所)の2階ポストへの投函を依頼された書類を運んでいたところ、階段を歩いている最中に工具が落ちてきてしまい、ヘルメットに直撃しました。工具がヘルメットに直撃しただけだったため、運良く怪我はしませんでしたが、「ドンッ」と音を立てて落下しました。本来なら、勤務中の公衆災害(物損事故)となるのですが、私物であったヘルメットが既に何度も落としていて使い古し、傷だらけであったため、傷がどこについたかもわからなかったのと、ヘルメットを弁償してもらったところで、警察などを呼ぶ時間の方がロスだと考えたため、謝罪されただけで「何もなかったこと」にしました。
この場合の問題点は何でしょうか?
労働安全衛生規則 第二編 第九章 墜落、飛散崩壊等による危険の防止(第五百十八条ー第五百三十九条の九)第二節 飛来崩壊災害による危険の防止 (高所からの物体落下による危険の防止)
第五百三十六条
1,事業者は、三メートル以上の高所から以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、 監視人を置く等労働者の危険を防止すための措置を講じなければならない。
2,労働者は、前項の規定による措置が講じられていないときは、三メートル以上の高所から物体を投下してはならない。 引用:労働安全衛生規則第二編第九章墜落、飛散防止等による危険の防止より
工事業者、作業員は、誤って工具を落としてしまった時のために、前もって危険防止策を講じなければならないという義務がありますので、工具が通行人に当たれば、当然、工事業者、作業員の過失となり、公衆災害となります。私の場合は、「何もなかったこと」にしましたが、本来は工事業者がヘルメットを弁償すべき案件でした。
(株)Mix・Proでは、義務化されています安全講習の受講はもちろん、作業時の注意事項は従業員全員に周知を徹底しております。あらゆる工事の相談に乗りますので、お気軽にご相談ください。