名古屋駅のリニア工事~掘削工事後の超音波検査について~
2024/10/10
こんにちは。ブログ担当Mです。
先日のブログ(9/25)でリニア工事についてお伝えしましたが、今日は、重機オペレーターや作業員が工事をした後の流れについて、ご紹介いたします。
工事では、〇月〇日、どこを何メートル掘りましょう、等と施工計画がされていて、その計画のもと、重機オペレーター、作業員が工事を進めていきます。作業が終了すると、今度は、正常に作業が出来ているかの確認作業をします。この作業が、超音波検査です。下の写真(超音波検査)は、掘削作業の後、真っすぐ掘れているかの確認作業です。今回は、この超音波検査について書きたいと思います。
【掘削後の超音波検査について:基礎知識から具体的な活用事例まで】
超音波検査とは?
超音波検査は、高周波の音波(超音波)を人体や物体に照射し、その反射波を画像化することで、内部の構造や状態を調べる非破壊検査の一種です。医療分野では胎児の観察や臓器の診断に広く利用されており、工業分野では材料の内部欠陥の発見や構造物の健全性評価などに活用されています。
【掘削後の超音波検査の重要性】
掘削工事は、建設業全般(土木・建築業) において欠かせない作業ですが、掘削によって構造物の内部に亀裂や空洞が生じる可能性があります。これらの損傷は、目視では確認が難しく、放置すると構造物の強度低下やさらなる損傷につながる恐れがあります。
そこで、掘削後の超音波検査が重要になってきます。超音波検査は、コンクリートや金属などの内部構造を非破壊で詳細に調べることができるため、掘削によって生じた損傷の有無や程度を正確に把握することができます。
【掘削後の超音波検査の具体的な活用事例】
コンクリート構造物の健全性評価:
・掘削によって生じたひび割れや剥離の検出
・鉄筋の腐食や位置の確認
・構造物の残存厚の測定
トンネルや地下構造物の点検:
・岩盤の亀裂や空洞の検出
・支持構造物の損傷の評価
橋梁の点検:
・コンクリートの劣化やひび割れの検出
・鉄骨の腐食の評価
ダムの点検:
・コンクリートの内部の空洞や剥離の検出
・基礎部の安定性の評価
【超音波検査の種類と特徴】
超音波検査には、様々な種類があり、検査対象や目的に合わせて適切な方法が選択されます。
パルスエコー法:
・一般的な超音波検査方法
・超音波パルスを発射し、反射波を受信することで、内部の構造を画像化
透過法:
・材料の厚さや均一性を評価
・超音波を材料に透過させ、その減衰量を測定
表面波法:
・表面近傍の欠陥を検出
・材料表面に超音波を伝搬させ、その反射波を解析
【超音波検査のメリット】
非破壊検査:
・構造物を傷つけることなく検査が可能
高精度:
・ミリ単位の精度で欠陥を検出可能
迅速性:
・短時間で検査が可能
安全性:
・人体に影響を与える放射線を使用しない
掘削後の超音波検査は、構造物の安全を確保するために不可欠な検査方法です。超音波検査を活用することで、目視では確認できない内部の損傷を早期に発見し、適切な対策を行うことが出来ます。
リニアの工事でも、この超音波検査を行うことで、順調に工事を進めることが出来ています。完成、開通まで、あと何年かかるか分かりませんが、一歩一歩、進めていっているところです。
㈱Mix・Proでは、リニアの工事を始め、様々な工事の経験と実績を積み上げてきました。これからも、作業員の育成に力を入れていきたいと思っています。工事や作業員の求人についてなど、いつでもお気軽にお問合せ下さい。よろしくお願いいたします。
※掘削作業後の確認・超音波検査の写真です。